埃まみれの一眼レフ

 

随分と前に一眼レフを買った。

 

何回か一緒に旅もした。

 

しかし、長くは続かなかった。

 

元々アウトドア派ではない。

 

可愛がってあげれていないのが現実だ。

 

時々、ほかの人に買われた方が幸せだったよな、と思う。

 

一緒に近所を散歩するだけで、

 

きっとお互いに喜びを分かち合える。

 

それは買った時から同じだ。

 

自分は、

この一瞬を永遠に残したいという

感覚を持ち合わせていないだろうか。

 

一瞬の美しさや何気ない儚さを感じる人には、

それが見えているのだろう。

そして、その大切さも知っているのだろう。

 

失われたときが戻らないことしか、僕は知らない。