第6節 リバプールvsエバートンの話

今シーズン初めてのマージーサイドダービー

マージーサイドダービーは、リバプールを本拠地とするリバプールFCエバートンFCの伝統のダービーマッチのことだ。

世界の中でも激しく危険な試合として、サッカー好きなら知っている人も多い。サポーター同士で罵り合うのが恒例になっている。お互いのスタジアムの距離も数百メートルしか離れていないため、どちらがホームになったとしてもリバプール市内の盛り上がりは言うまでもない。

今日の試合も、いつも通りブーイングの嵐だった。

【前半の感想】

今シーズンを象徴するような試合展開。スピードのある攻撃が展開されるわけでもなかった。CL圏内を目指すのが、やっとではないだろうか。

守備面に関しては、ゴメスでは、やはり厳しいと感じた。フィジカルは申し分なく、足も速い。しかし、ボールに対する反応の遅さ、ボールウォッチャーの癖は治らない。一瞬の集中の欠如がピンチを招くことも珍しくない。カバーリングの力はあるのでなんとかなっている。ビルドアップに関しても、パスの出し手の選択がよくないので、なかなか受け手は前を向けない。今日はヘンダーソンもいないので、受け手の献身性が低かったのは否めないがそれでもだ。ファンダイクも期待値が高いので基準を高く設定してしまいがちだが、良くも悪くも普通のプレーに見える。両サイドバックも好調な時を知っているので、乗り切れていない。ツィミカスは先発に抜擢されたが、連携はいまいち。でも全体的には良かったと思う。TAAも脅威にはなっていなかった。少し雑な部分が見られたかな。

中盤に関して言えば、現時点ではエリオットとカルヴァーリョインサイドハーフでの共存は難しいと思う。守備面の強度については、ファビーニョの負担が大きいのが心配だ。カルヴァーリョは、デービスに封じ込められた。チアゴのようにサイドに落ちる動きがあれば、まだスペースができたかもしれないが、そういうタイプではないので仕方ない。アンカーには自分のポジションに留まっていてほしいので、そこはインサイドハーフにお願いしたいところだ。あと、エリオットはインサイドハーフでいいのだろうか。スピードがないと守備が厳しい。攻撃で光るタイプのインサイドハーフ2枚だと、前からの守備がはまらない気がする。たまにヘンダーソンがやる相手センターバックに突進していくようなプレスがほしい。

前線にボールが入る機会が少ないなか、エバートンの最終ラインはタルコフスキーを筆頭に硬かった。サラーはディフェンスを背負いながらプレーできる強さがあるが、ミコレンコにうまく対応されてしまった。サイドに張ったサラーが一度ボールを預けて、もう一度貰うという流れは、フィルミーノとならよく見る光景だが、ヌニェスとでは難しいのかもしれない。エリオットが担うべきか。ペナルティーエリアの中か切り込める距離にいないとサラーの怖さが減ってしまう。いまのところサラー、エリオット、TAAのレーンがごっちゃになる感じがしているのだが、気のせいか。ディアスは、相変わらず献身的に動いてくれるので有り難いが、左サイドで飛び出してくれる方がTAAもパスを蹴りやすいのではないかと。ヌニェスの空中戦の強さが何度か見られたが、枠には飛ばせず。今日は足元でのプレーは微妙だ。ただ今後も空中戦の強さは、大きな武器になると期待している。

主審のアンソニー・テイラーは、試合をコントロールできていたと思う。荒れる雰囲気もあったが、冷静に対処していた。

スコアレスで前半終了。

 

【後半の感想】

後半頭から、カルヴァーリョに代わり、フィルミーノを投入。おそらくカルヴァーリョは負傷だろう。軽傷であることを祈りたい。

システムを少しいじって、フィルミーノをトップ下のような形へ。システム変更にするまでの間、リバプールが押し込む展開が続いた。その後は、お互いにポストに当てまくる試合となった。後半の記憶は、アリソンとピックフォードの神セーブのイメージがほとんどだ。今節のMOMはキーパーしかあり得ない。

選手交代を早めに行い、今節も両サイドバックを変える選択をした。右サイドバックミルナー、左にロバートソンとなった。ミルナーのことは好きだが、今節に関しては戦犯になってもおかしくない出来だった。カウンターを食らうミスも犯し、ディフェンスではスピードやフィジカルで負けていた。前半のゴードンであれば何回裏を取っていたことか。ロバートソンに関しては普通。守備の強度が弱いことを危惧したクロップさん。マティプ入れて、右サイドをゴメスにしたのは正解だと思う。マティプもジョタも復帰戦だったが、マティプは無難プレー。ジョタは少し難しかったかな。これからコンディションあげてほしい。

結果は、そのままスコアレスドロー

後半は、押し込む場面も多く決定機もあった。どちらかというと勝ち点をこぼしたという試合だ。フォワード陣に関しては、前半の印象と差があまりない。ヌニェスをもっと生かせないものかな。フィルミーノが入り、ボールが回るようになったイメージはあるが、決めきるまでにはいたらなかった。サラーも消えている時間の方が長かった。

正直勝ちたかったなー。悔しい。エバートン相手っていうのが、尚更悔しい。

 

【最後に】

記事を書いていて感じるのが、マネが素晴らしい選手だったということ。一人でも味方とでもどんな崩し方もできたし、ハイプレスがきれいに決まっていた。もういない選手のことを言っても仕方ないのはわかっている。

勝ちきれないリバプールに戻るのはこりごりだ。あの時代には戻りたくない。

次は勝ち点3を絶対取ろう。